高齢者は 一瞬で転びます。
転んでも 打撲程度で済めばよいのですが
大腿骨を骨折して手術が必要になったり
頭皮がパックリ切れて大量に出血したり
寝たきりになって認知症が進行したり
様々な弊害を起こすこともあります。
目次
高齢者が転倒しやすい要因
- 足腰の筋力が低下し つまずきやすくなる。
- バランス力も低下し 体勢の崩れを立て直せない。
- 視力や注意力が低下して 足元の段差に気づきにくい。
- 安定剤を飲んでいる人は さらに ふらつきやすい。
転倒を予防するために
上記の要因別に予防策を講じるなら
- リハビリや筋トレをして 筋力維持に努める。
- 杖や歩行器を適切に使用し 歩行の安定性を確保する。
- バリアフリーにしたり 段差が目立つように工夫したり。
- 安定剤は必要最小限で ふらつきにくいものを。
等が挙げられます。
しかし それでも転倒を繰り返すようであれば
どこかのタイミングで
車椅子移動に切り替える決断も重要です。
高齢者が転ぶのは 一瞬です。
ご家族が一緒に暮らしていても
施設職員がどんなにきめ細やかに見守っていても
四六時中 付き添っていられるわけではありません。
特に認知症の高齢者は 想定外の動きをすることがあり
ご自身が自由に動ける環境下において
転倒を完全に予防するのは 極めて困難です。
歩行が不安定な方には
診察の度に「転んでないですか?」と確認し
無事であれば「あー、良かった。
気をつけていただき ありがとうございます」
と毎回 胸をなでおろします。(院長 神部)