「人工呼吸器(TPPV)は延命治療ですか?」
の問いに対する回答は
「延命治療か否かはケースバイケースで
一線を引くことはできません。
また様々な倫理的・社会的問題も含んでいます」
例えば 以下のA~Cさんは すべて60歳で
心肺停止状態で救急搬送されたとします。
心臓マッサージをはじめとした救命処置が開始され
気管挿管および人工呼吸器(TPPV)が装着されました。
Aさんは まもなく心拍も自発呼吸も再開し
無事に呼吸器を外して退院することができました。
Bさんは 心拍は再開したものの
脳死状態で自発呼吸は再開せず
呼吸器を外せない状態となりました。
Cさんは もともと末期癌で療養中でした。
心拍も呼吸も再開せず 死亡診断となりました。
人生会議(ACP)の中で
いよいよ終末期に人工呼吸器の装着を希望するか否か
という項目があります。
今回の「人工呼吸器の理解のために(1~3)」を通して
そもそも人工呼吸器とはどういうものなのか
ざっくりとしたイメージを持つ一助となれば幸いです。(院長 神部)