Oさん(70代)は亡くなる日の朝まで
娘さんの介助でトイレに行きました。
慢性呼吸不全のため その都度息苦しくなるのですが
ベッド上での排泄は 頑なに拒否していました。
末期癌のKさん(90代)は
「娘に下の世話はさせたくない」と
ギリギリまで強い気持ちでトイレに起きていました。
「下の世話になりたくない」
「下の世話をさせたくない」
ご本人の強い想いには
時に驚かされます。
一方で介護者の疲労度をみながら
「夜中に転ぶと危ないので
せめて夜中だけでも オムツ排泄にしませんか?」
「このままでは 介護者と共倒れになります。
安全に ご自宅で長く過ごしていただくために
体力を温存する方法を考えましょう」
と声がけすることもあります。
尊厳にも関わる排泄ケアにつき
ご本人もご家族も 納得して継続できる方法を
模索します。(院長 神部)