あおぞら富谷仙台の理念(2): 病気だけでなく暮らし全体をみる。

あおぞら富谷仙台では、

往診(訪問診療)の対象者を「患者さん」と呼ばないようにしています。

在宅では常に「患者」モードで生活しているわけではないので

「生活者」として接します。

 

病院は医療のための空間で、

医療を受ける人は自動的に患者と呼ばれます。

患者とは「病を患う者」であり、病気を中心にその人をみる見方ですね。

 

在宅は、病気を持ちながらも暮らす場です。

認知症の薬を飲んでいる方が

「認知症の患者さん」として生活しているわけでなく

多様な側面(夫の顔や祖父の役割等)も持って暮らしています。

 

また私たちは施設の入所者にも往診(訪問診療)にうかがいます。

施設職員が「ご利用者様」「ご入居者様」と呼んでいる方々を、

私たちが「患者さん」と呼ぶのには違和感を覚えます。

施設での訪問診療は、病棟回診とは異ならなければならないと

当院では職員に指導しています。

 

在宅(個人のお宅のみならず、施設でも)は暮らしの場であり、

病気以外の多様な側面にも十分配慮しながら

暮らし全体をみる必要があります。(院長 神部)

 

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