神経難病でも 癌の終末期でも
病状の進行に伴い 体力や筋力が低下すると
やがてトイレまで行って排泄することも容易でなくなり
途中で転倒して骨折してしまうこともあります。
そうなると「もどかしい」「情けない」「辛い」と
気持ちが落ち込んだり 怒りっぽくなったり
ご本人だけでなくご家族も辛い状況になってしまいます。
そこでご本人もご家族も心身穏やかに過ごしていただくために
「体力を温存して楽しいことに使う」
をキーワードに価値の転換を図ります。
「今まではトイレでの排泄のために体力を消耗していましたが
今後もさらなる体力低下は避けられません。
割り切って尿器やオムツ排泄を受け入れていただくと
温存した体力を今後はもっと楽しいことに使えます。
ご不自由をおかけしますが ご理解とご協力をお願いします」
とはいえ
「命を削ってでも トイレまで行く」ことを希望する方もいらっしゃいます。
ご家族の疲労度とお気持ちを確認しながら 見守ることもあります。
(院長 神部)