生命維持に必要な水分と栄養を 口から摂取できなくなったら

終活シリーズ4回目では

栄養摂取の方法と生活場所につき解説します。

様々な病状で 生命維持に必要な水分と栄養を

口から摂取できなくなる状態が生じます。

◆他の内臓に問題がない場合

適切な栄養管理をすれば10年以上にわたり

生命を維持し 社会生活を送ることもできます。

 

一方で 他の内臓の働きも

低下している場合

いわゆる終末期の状態においては

栄養価の高い経管栄養や点滴を

お体が処理できないこともあります。

 

【例えば90歳、多発脳梗塞と認知症のじいちゃん】

ベッド上生活で ほとんど飲食できなくなりましたが

嫌なものは嫌 と全身で抵抗する力はあります。

  • 普通の点滴(末梢点滴)をしますか?
  • 高カロリーの点滴(中心静脈栄養)をしますか?
  • 経管栄養(胃瘻もしくは経鼻胃管)をしますか?

恐らくこのじいちゃんなら 点滴も栄養の管も

あっという間にご自身で引っこ抜くでしょう。

抜かれないような安全対策も 容易ではありません。

 

どこの病院長期入院は困難になりました

また施設によっては

高カロリーの点滴や経管栄養が 対応困難と

断られる場合もあります。

ご自宅であればどの栄養方法も選択できますが

訪問看護師や介護士の力を借りながらも

多くはご家族がケアすることとなります。

 

長く暮らした施設で最期までと願うなら

その施設で対応可能な選択肢から選ぶこととなり

逆に栄養摂取方法に重きを置いて決断するなら

生活場所を変える必要が生じることもあります。

(院長 神部)

関連記事

終末期の点滴や経管栄養は お体が処理できる量にとどめる

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新記事をお届けします