亡くなる際に 心臓から止まる場合・呼吸から止まる場合

亡くなる際に

心臓が先に止まって 直ちに呼吸も止まる場合もあれば

呼吸が先に止まって まもなく心臓も止まる場合もあります。

どちらが先に止まるかは

命のともしびが小さくなりゆく過程で

血圧低下が現れるか 無呼吸が現れるかにより

前兆を知ることができます。

特にご自宅でお看取りする場合

今後の想定される変化をあらかじめ説明しておくことは

ご家族の不安感を軽減し 心の準備をしていただくのに重要です。

心臓が先に止まる場合

心臓の働きが低下すると 徐々に血圧が低下

上の血圧が100を下回って 80台、60台と低下します。

血圧が低下すると

体の隅々まで 十分な血液がまわらなくなり

手足の先が冷たく紫色になってきます。

血圧が測定不能になり 尿が出なくなると

いよいよ今日か明日か という状態です。

呼吸が先に止まる場合

命のともしびが小さくなり 呼吸の働きが低下すると

特に眠っている間に 無呼吸が出やすくなります。

最初は数秒間の呼吸休止が たまに出る程度であっても

やがて1回の呼吸休止が10秒、30秒以上と長くなったり

断続的に頻繁に出現するようになったりします。

前日まで血圧が100以上を保てていても

気がついた時には 呼吸も心臓も止まっていることもあり

呼吸から先に止まる場合は 予測が困難なこともあります。

お看取りが近づくと

「ご家族が気がついた時には

既に止まっていることもあるかもしれませんが

慌てずに 救急車は呼ばずに 当院にご連絡ください」

とご説明します。(院長 神部)

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