終末期の排泄ケア(2):体力を温存して楽しいことに使う発想を

神経難病でも 癌の終末期でも

病状の進行に伴い 体力や筋力が低下すると

やがてトイレまで行って排泄することも容易でなくなり

途中で転倒して骨折してしまうこともあります。

 

そうなると「もどかしい」「情けない」「辛い」と

気持ちが落ち込んだり 怒りっぽくなったり

ご本人だけでなくご家族も辛い状況になってしまいます。

 

そこでご本人もご家族も心身穏やかに過ごしていただくために

「体力を温存して楽しいことに使う」

をキーワードに価値の転換を図ります。

 

「今まではトイレでの排泄のために体力を消耗していましたが

今後もさらなる体力低下は避けられません。

割り切って尿器やオムツ排泄を受け入れていただくと

温存した体力を今後はもっと楽しいことに使えます。

ご不自由をおかけしますが ご理解とご協力をお願いします」

 

とはいえ

「命を削ってでも トイレまで行く」ことを希望する方もいらっしゃいます。

ご家族の疲労度とお気持ちを確認しながら 見守ることもあります。

(院長 神部)

終末期の排泄ケアを考える:「下の世話になりたくない」

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