有料老人ホームやグループホームの
入所者に対する訪問診療では、
介護職員が安心感をもって
日々のケアを継続し
自信を持って経験を重ねられるよう、
主治医として配慮します。
それが、ひいては地域の在宅ケアをより良くするための
大きな力になると考えるからです。
目次
病状の説明は、書面で残します。
ケアに携わる職員全員が、共通理解を持てるように。
診察に同席していないご家族にも、きちんと伝わるように。
大事な内容であれば、ご家族と直接面談する機会を設け、
緊急性のある内容であれば、直接ご家族に電話することもあります。
主治医がどのように病状を評価しているか、
今後どのような病状変化が想定され、
何に気をつけて日々のケアと観察をすればいいのか、
どのような状態になったら当院に連絡すべきかを理解することで
職員の不安感が軽減し、ケアの質が向上します。
お看取りに際して
5年、10年住み慣れた施設で
「第2の我が家」とも呼べるような温かな介護職員に囲まれ
最期を迎える方もいらっしゃいます。
中には、お看取りに立ち会うのが初めての職員もいますが、
予想される変化についてはあらかじめ説明しておき、
連絡すべきか悩むくらいなら、いつでも連絡してと伝えます。
職員が不安に押しつぶされたり、
燃え尽きて離職したりするようでは、
入所者の命と暮らしを守れません。
訪問診療で、診療対象のご本人の命と暮らしを支えようと思ったら、
その介護者(ご家族や施設職員)をも
しっかり支える必要があるのです。(院長 神部)
※介護者を支えるための実践(家族編)は、こちら。