認知症高齢者の人権と財産を守るために

認知症高齢者の人権と財産を守るために

何ができるか? 何をなすべきか?

多職種で検討しながらも 非常に悩ましい場面があります。

医療も介護も拒否する意思

歩行が困難になって ほとんど飲食もしなくなり

オムツ交換も拒否していた80代男性。

困り果てた家族と地域包括支援センターに求められて往診したところ

排泄物にまみれ高度の脱水状態でした。

 

救急搬送も入院治療も ご本人が強く拒否し

在宅での点滴も 血圧測定すら拒否されました。

家族の希望で内科と精神科に入院依頼をしましたが断られたため

自宅で見守る方針としました。かろうじて入浴は希望され

訪問入浴で一時的にさっぱりしていただけたのは救いでした。

 

認知症高齢者の意思決定支援において

「ご本人が拒否する医療行為はしない」のは原則としても

一定程度の清潔な環境を守ることは 基本的人権にもつながると思われ

拒否の強い認知症高齢者支援の難しさを痛感しました。

 

財産を守るために

一人暮らしの認知症高齢者では 財産管理が困難になってくると

成年後見制度を利用することがあります。

また認知症の症状の一つに 被害妄想や物盗られ妄想があり

適切に管理している家族等が 悪者のように訴えられてしまうこともあります。

 

一方でご本人の気づかないところで

家族が不適切にご本人の財産を使用している場合には

各種料金の滞納や 他の家族からの訴えで 経済的虐待が発覚することもあります。

ケアマネや地域包括支援センター等と連携しながら

医療のみならず「暮らしを支える」実践を模索しています。(院長 神部)

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