地域医療研修で当院に来ていた研修医に こう指導しました。
信頼関係は時間をかけて築く場合もあるけれど
初対面でガッチリ築く方法もあります。
待ったなしの病状の場合は
初診でシビアな説明が必要となる場面もあり
ボタンの掛け違いが発生しないよう 細心の注意を払います。
目次
まず人として信用されること
礼儀正しく丁寧語で話します。
当院では認知症の方にも名刺を渡してご挨拶します。
真面目なだけでは不十分で 笑顔を引き出せるとなおよいです。
次に医者として信用されること
ご本人ご家族の不安や意向を確認しながら
現在の病状および今後の想定される変化とその対応を
丁寧に分かりやすく書面で説明します。
余命が限定的な場合は その根拠も示し
ご家族が納得して受容できるよう 配慮します。
(関連記事)予後予測には 病状悪化の加速度を加味する。
初診には毎回1時間かかりますが
最初は硬かったご家族の表情が 安堵して和らぐのを見ると
私も安心します。
訪問診療の現場では
大病院というブランドも背負わず
白衣という権威も身に着けずに訪問するので
中身を信用していただく努力が必要となります(院長 神部)。