意外に難しい 老衰の診断
「老衰で食べなくなり 在宅看取りを希望されました」と 訪問診療にご紹介をいただく方々の中には ご自宅で食欲が回復し 元気になる方もいらっしゃいます。 安定剤を中止するだけで 笑顔が戻って食べられるようになることも。 看取 …
グリーフケアのための小さな実践
「最愛の家族を自宅で看取る」決断をして 無我夢中で様々なケアを尽くしたご家族であっても 振り返って「もっと優しくしてあげれば」 「もっとできたことが あったのでは」 と思いを巡らせることも少なくありません。 命のともしび …
アリセプトを中止することで症状が落ち着くこともある。
アリセプトは 認知症の進行を抑制し 活動性を高める良い薬ですが 心身の活動性が高すぎる方では アリセプトを中止することで 落ち着きを取り戻すこともあります。 怒りっぽい、絶えず動き回る、いろいろ気になって落 …
在宅緩和ケアでは できるだけお体の管を減らしたい。
在宅でもいろいろな医療的ケアを継続することがあります。 酸素吸入、尿道カテーテルは序の口で 中心静脈のポートから持続点滴をしていたり 医療用麻薬の持続皮下点滴をしながら 退院になることもあります。 私は 在宅では できる …
酒と煙草と在宅緩和ケア
酒と煙草の問題を抱えている 2人の高齢男性がいらっしゃいます。 認知症と酒 ご夫妻で認知症のAさん。 日常生活の全般に 周囲のサポートが必要になってきました。 頼みのご親族より「酒はやめられないんですか?」 ご本人「楽し …
「死なせて」と言われたら
癌の末期や神経難病の方々を診療していて ご本人より 「早く逝きたい」 「もう終わりにしてください」と懇願されることもあります。 思わずたじろぐ話題ですが 逃げずに向き合います。 (医療者が 人為的に終わりにすることはでき …
酸素吸入・人工呼吸器と気管切開の補足
酸素吸入と人工呼吸器に関する過去の記事で 説明が不十分であった箇所を補足します。 酸素吸入(鼻カニューラ、酸素マスク) 空気中の酸素は 約21%です。 鼻カニューラや酸素マスクを通して 1分間に1~5Lの流量で酸素を流す …
高齢者が転倒しやすい要因と その予防策
高齢者は 一瞬で転びます。 転んでも 打撲程度で済めばよいのですが 大腿骨を骨折して手術が必要になったり 頭皮がパックリ切れて大量に出血したり 寝たきりになって認知症が進行したり 様々な弊害を起こすこともあります。 高齢 …
医療保険での訪問看護・介護保険での訪問看護
終活シリーズ最終回は 訪問看護と 制度(医療保険・介護保険)の概要につきご説明します。 様々な医療的ケアを受けながら 在宅で生活するには 訪問看護師さんが不可欠です。 訪問看護(以下、訪看)には 制度上の分類で以下の2種 …
生命維持に必要な水分と栄養を 口から摂取できなくなったら
終活シリーズ4回目では 栄養摂取の方法と生活場所につき解説します。 様々な病状で 生命維持に必要な水分と栄養を 口から摂取できなくなる状態が生じます。 ◆他の内臓に問題がない場合は 適切な栄養管理をすれば10年以上にわた …